冬タイヤ使用限度規定創設
近年、大雪による立ち往生がよくメディアで報道されているのを目にします。
数百台、数千台規模での立ち往生で解消されるまでに数日かかることもありますね。
そういったことを踏まえ、国土交通省は2021年1月26日(火)に、
運送業に対して冬用タイヤの適切な運用に関する内容を追加したことを
通達しました。
バスや貨物自動車の事業者が対象で、雪道を走行する自動車のタイヤが
「溝の深さが新品時の50%よりもすり減っていないかを確認する」ことが
義務付けられました。
目印として、冬用タイヤの溝には「プラットホーム」と呼ばれる盛り上がりがあり、
この「プラットホーム」が表面に露出した状態だと50%未満になっています。
今回の改正で、冬用タイヤのチェックを行ったか、
点呼の際に毎回チェックしなければならなくなりました。
自分自身が立ち往生の起因になってしまったり、
巻き込まれてしまったりしてしまうことも可能性として0ではないと思います。
備えあれば憂いなしということで、冬用のタイヤを準備することや、
点検を行うことが大切ですね。
タイヤのすり減る原因
タイヤの役割として、特に重要な役割とされているのが、車体を支えること。
そして、運動エネルギーの伝達です。
エンジンの駆動力を伝達したり、静止させたりするためにはタイヤは必要です。
タイヤの部位の中で、地面と接触する部分をトレッドと呼びます。
路上を走行する上でトレッドの摩耗は避けられません。
摩耗の主な原因として、5つあります。
1.車重が重かったり、積載量が多かったりするとタイヤには大きな荷重がかかります。
2.加速や減速の際はタイヤに対して、摩擦力が発生してしまいます。
その中でも特に、急加減速などを行うとトレッドの擦れは大きくなってしまいます。
3.カーブを曲がる際にも遠心力が発生し、タイヤに対して摩擦が発生するので、
摩耗の原因となります。
さらに、重い荷物を積載していたり、重心が高い車両になったりするとより
強い遠心力がかかります。
4.走行速度が大きいと熱エネルギーの割合が大きくなり、
タイヤのゴムが柔らかくなりことも原因となります。
5.気温も摩耗に影響を及ぼします。
真夏の高温によりゴムが柔らかくなり擦れやすくなります。
逆に、真冬の低温になると、ゴムが固く脆くなってしまいますので、
摩耗が進行しやすくなります。
以上に記載したことが、主なタイヤのすり減りの原因となります。
トラックや、バスなどはやはり、車両が大きいですし、積載量も多くなってしまいます。
それについては、変えることは厳しいですが、規定の値を守っていくことが大切だと思います。
急加減速を控えたり、カーブの際にゆっくり走行したりして、
安全運転をしていくことが摩耗の防止に繋がるのではないでしょうか。
季節に合ったタイヤの交換を行ったり、すり減りが原因でタイヤの交換を行ったりすることは、
タイヤの役割を最大限に引き出すためには、とても大切ですが、
車両が大きいとその分タイヤも大きくなり1本あたりの価格も高価になる上に、
1台に対して何本ものタイヤが必要になり、コストがかかってしまいますね。
また、タイヤの役割が最大限に引き出せていないと、
燃費が悪くなってしまい通常のコストもかかってしまいます。
そのようなコスト削減のために、管理者の方は乗務員の安全運転の管理をすることが
必要になっていくのではないでしょうか。
しかし、運行の状態を見ることはできることではないと思います。
その時に、デジタコや、ドライブレコーダーの活用をされてはいかがでしょうか。
弊社の運行管理システムには安全運転指導のための帳票や、得点化する機能がございます。
また、ドライブレコーダーで急加減速や、速度オーバーなどのイベント映像を
閲覧できる機能もあります。
このような機能を活用して、交通事故などの防止の指導だけでなく、
コストの削減にも活用されてみてはいかがでしょうか。
他にもドライブレコーダーの活用やデジタコの選び方などの関連したブログもございますので、
こちらもぜひ読んでいただけますと幸いです。
今回は、タイヤについて書かせて頂きました。
ご質問や、気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。